糸子病院でファッションショー「カーネーション２５週」奇跡

糸子（夏木マリ）は、行きつけの総合病院で、事務長の香川（蟷螂襲＝とうろうしゅう）に声をかけられ、院長の龍村（辰巳拓郎）のところに案内される。

　病院のイベントで職員をモデルとしたファッションショーを開き、患者に見せたいと言う。ふと龍村から聞き慣れない苗字の入院患者について尋ねられる。その名前は「奈津」だった。

　久しぶりの奈津は相変わらずの気位の高さだった。婦長の相川（山田スミ子）は最初難色を示していたが、糸子は洋服には人を元気づける力があると、モデルに患者を加えるように頼みこむ。

　糸子はモデルとして集まった患者やスタッフに、美しくなって欲しいと告げ拍手が起こる。

　それぞれのよさを生かした洋服のデザインを考える糸子。その華やいだ場をひっそりと見つめる加奈子（中村優子）という末期ガンの患者がいた。そんな中、奈津は黙って退院してしまう。

　糸子は相川から加奈子をモデルに加えるように頼まれる。子供たちにつらい思いをさせていると涙する加奈子に、ショーでは人を喜ばせ勇気づける「奇跡」を見せるのだと約束させる糸子。

　ファッションショーの当日、糸子はモデルの患者や病院職員に、観客に幸せを分け与えろと話す。そして加奈子に紅白のカーネーションの花びらを渡し、奇跡を見せるように言う。

　ショーが始まり、糸子のアナウンスに合わせ、モデルたちは生き生きと歩き、ポーズをとる。

最後に加奈子が登場。胸がいっぱいの糸子に代わって、相川がアナウンスする、夫や子供たちを前に加奈子は輝く笑顔で花びらをまく。

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